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研究No.009|鱈の白子「たち」について

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博士「鱈と言えば、鍋として冬の定番食材じゃが……もう一つ忘れてはならんものがある。そう、『たち』じゃ!」

🐾 Choppy「はい、北海道では鱈の白子のことを『たち』と呼びますね。でも本州では『白子』や『雲子(くもこ)』と呼ばれることが多いので、『たち』と言っても通じない場合があります。」

博士「なぬ?北海道だけの呼び方だったのか。では語源について調べる必要があるのう。Choppy、説明してくれんか。」

① 「たち」とは?

👨‍🔬 博士「まずは定義からじゃ。『たち』とは何を指すのか?」

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🐾 Choppy「鱈の白子のことです。北海道では真鱈の白子を『真たち』、スケソウダラの白子を『助たち』と呼び分けています。冬の高級食材として人気がありますね。」


② 地域ごとの呼び名

👨‍🔬 博士「ほう。では他の地域ではどう呼ばれておる?」

🐾 Choppy「京都や山陰では『雲子(くもこ)』、北陸では『菊子(きくこ)』とも呼ばれます。全国的には『白子』が一般的な呼び方です。地域ごとに呼称の違いがあるのが面白いですね。」


③ 語源の仮説

👨‍🔬 博士「『たち』という言葉の由来は何じゃ?」

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🐾 Choppy「諸説あります。ひとつは古語の『ち(血・精)』に由来する説。『鱈のち』が縮まって『たち』になったといわれます。もうひとつは猟師やまたぎの言葉に由来する説です。獣の内臓を『たち』と呼ぶ慣習があり、そこから魚の白子にも転用されたと考えられています。」

④ まとめ

👨‍🔬 博士「なるほど。『たち』には古語的背景と民俗的背景が重なっておるわけじゃな。」

🐾 Choppy「はい。呼び名の違いには、食文化や地域文化が色濃く反映されています。北海道で『たち』と呼ぶのも、地域の生活や歴史に根ざした言葉なんですね。」

📚 参考文献・出典

  1. 北海道立総合研究機構 水産試験場「北水試だより」― 白子の呼称と語源解説【古語「ち」説】

  2. 農林水産省 郷土料理「たちの味噌汁」【真だち/助だちの用語】

  3. すすきの通信「旬食材図鑑」― 猟師語“たち=臓腑”由来説、地域別呼称まとめ

  4. North Dish「旬魚コラム」― 北海道における『たち』の用法説明

  5. 地域ブログ等(京都「雲子」、北陸「菊子」の呼称事例)

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今回は鱈の白子「たち」の呼び名と語源を取り上げました。 魚の呼称ひとつにも、地域の食文化や歴史が深く関わっているのがわかります。

釣魚料理研究室では、引き続き「調理と研究の両立」をテーマに記事を蓄積していきます。


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