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🧪《研究No.007|自家製味噌|魚にあう最強焼き》

更新日:6月17日

同じ大豆。赤味噌と白味噌、何が違う?
同じ大豆。赤味噌と白味噌、何が違う?


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味噌を使った魚料理といえば「西京焼き」。甘くまろやかな白味噌仕立ての焼き魚は、和食の王道とされるが、果たしてそれは本当に“最強”なのか?


今回の研究では、「白味噌 vs 赤味噌」の味噌床を用いて、実際に焼き魚を比較検証することにした。


用いる味噌は、自家製。狙いは、焼き上がりの香ばしさ・魚の旨味との相乗効果・食後感の3点である。


最強の座にふさわしいのは、伝統の白か、それとも旨味の深い赤か──。


ちゃっぴ―君。白味噌と赤みその違いを考察してくれたまえ


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はい、博士!


ちゃっぴー、ただちに白味噌と赤味噌の違いを、科学的・味覚的・用途的に整理してご報告いたします!







🔬 白味噌と赤味噌の違い|総合考察

項目

白味噌

赤味噌

🧪 原料比

米麹が多く、大豆が少なめ

大豆が多く、米麹少なめ or 麦麹使用

熟成期間

短期(1〜3ヶ月)

長期(6ヶ月〜1年以上)

🎨 色調

乳白色〜淡黄〜クリーム色

赤褐色〜焦げ茶

🧂 塩分

低め(5〜10%)

高め(11〜13%)

🍬 甘み

強い(麹多くて糖化が進む)

控えめ〜コク深く、渋みもあり

🍶 香り

穏やか、フルーティー、上品

ナッツ香、熟成香、発酵感強い

🔥 加熱時の挙動

焦げにくく香りが立つ

焦げやすいが、香ばしさも強い

🐟 魚との相性

鯛、鰆、ヒラメなど白身魚向き

鰤、サバ、秋刀魚など脂ののった魚


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ふむふむ、どちらが最強とは一概には言えんようじゃのう。魚との相性や料理法によって勝敗がありそうじゃ。白味噌の最強の魚と料理、赤味噌の最強の魚と料理を探す研究になりそうじゃ。

まず、味噌を作らんとな。赤味噌と白味噌の作り方の違いを調べてみよう。


🔍 煮大豆 vs 蒸し大豆|味噌づくりにおける違い

比較項目

煮大豆(白味噌に多い)

蒸し大豆(赤味噌に多い)

水分量

多い

少ない(濃縮)

甘み

穏やかでなめらか

濃縮され、豆の甘みが強く出る

色の仕上がり

明るく淡い(白〜クリーム)

焦げ茶〜赤褐色に変化しやすい

メイラード反応

起きにくい

起きやすい(色づきの主因)

香り

やさしい豆の香り

香ばしく濃厚な発酵香に育つ

テクスチャ

しっとり

もっちり、重厚感がある


🔬 理由:なぜ「蒸す」と赤味噌らしくなるのか?

  1. 水分が少ない → 糖とアミノ酸が高密度で反応 → メイラード反応進行 → 色が濃くなる

  2. たんぱく質・でんぷんの加熱分解が抑えられ → より「豆の風味」が強く残る

  3. 濃厚な旨味とコク、発酵中の香り成分も豊かに


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大豆を蒸すか茹でるでが大きな分かれ道じゃな。

それでは、先行実験として、この2群を比較してみよう。レッツらゴー、タンスにゴン。

📝 味噌比較試験レシピ

区分

赤味噌(蒸し大豆)

白味噌(茹で大豆)

大豆処理

洗浄 → 一晩浸水 → 蒸す

洗浄 → 一晩浸水 → 茹でる

大豆使用量

200g(乾燥重量)

同左

米麹

240g(米麹)

同左

100g

同左

塩切り麹

麹240g+塩100gをよく混ぜておく

同左

発酵容器

1L前後の密閉容器

同左

重し

約150〜200g(ラップ+重石)

同左

熟成条件

常温(20〜25℃)、直射日光避ける

同左

熟成期間

6ヶ月〜12ヶ月(赤味噌)

1〜3ヶ月(白味噌)

🔧 手順(両群共通)

【下準備】

  1. 大豆をよく洗い、2〜3倍の水に一晩(10〜12時間)浸水させる。

  2. 翌日、 - 赤味噌:浸水後の大豆を蒸す(圧力鍋20〜30分または蒸し器1時間) - 白味噌:浸水後の大豆を茹でる(弱火で指で潰れる柔らかさになるまで。アクを取りつつ約1.5〜2時間)


【仕込み】

  1. 柔らかくした大豆を潰す(フードプロセッサー or 手潰し)。少し粗めでもOK。

  2. あらかじめ塩切り麹(麹と塩をよく混ぜたもの)を用意しておく。

  3. 潰した大豆と塩切り麹をよく混ぜる。耳たぶ程度の固さになるように必要に応じて茹で汁を加える。

  4. 空気を抜くように団子状に丸め、清潔な容器にしっかりと詰める

  5. 表面をラップで覆い、重石を乗せてフタを閉める。

24時間水に浸すと、こんなに膨れた。ここまでは同じ工程。
24時間水に浸すと、こんなに膨れた。ここまでは同じ工程。
蒸す
蒸す
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茹でる
茹でる



















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茹では2時間半、蒸しは3時間で柔らかくなった。茹ではアクが出るので細目にアクとり。茹では温度が低いので少し時間かかるなあ。ちょっと試食...うまーい。大豆ってこんなにうまいの知らなんだ。特に蒸しの方は香りが良いぞ。醤油かけて食っちまうか。



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博士、実験材料がなくなるにゃー。


フードプロセッサーでは、粗挽き状態
フードプロセッサーでは、粗挽き状態

フードプロセッサーでは粒が荒くて、ペースト状にはならない。厚手のビニール袋にいれて、すりこぎを追加。

すりつぶした大豆と塩麹。ゆで汁(蒸し汁)を追加しながら手で混ぜる
すりつぶした大豆と塩麹。ゆで汁(蒸し汁)を追加しながら手で混ぜる
できた!見た目は同じ。重しはジップロックに入れた塩にした。
できた!見た目は同じ。重しはジップロックに入れた塩にした。

ree

いやー、2日がかりじゃった。さて、あとは熟成じゃな。ちゃっぴー、熟成時間はどのくらいじゃ?2週間くらいか? 魚釣ってくるぞー!



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「博士、2〜3週間ではまだ大豆ですにゃー。

白味噌なら1〜2ヶ月、赤味噌なら半年〜1年が本来の熟成期間です。

でも大丈夫、待つ時間もまた味噌作りの醍醐味ですにゃー🍶」



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とほほ、次の実験は半年後じゃのう...

まあ、魚でも釣りに行くか。



実験は、続く...

コメント


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